「キシリトール」が歯に良いといわれる3つの理由

ガムを膨らます

キシリトールが配合されたガムは、「虫歯予防」や「再石灰化促進」などのキャッチコピーがありますが、キシリトールの正体や歯に良いと言われている理由知っていますか?

キシリトール

キシリトールはとにかく「歯に良い!」という漠然としたイメージしか浮かばないという方も多いのではないでしょうか?キシリトールは、歯の再石灰化促進虫歯予防の効果があるとされていますが、キシリトールは既に出来てしまった虫歯を治癒させる力はありませんので、補助的な役割で上手に取り入れていきましょう。

キシリトール=糖アルコール

キシリトールはガムでよく知られていると思いますが、キシリトールとは、糖アルコール(天然甘味料)の一種でフルーツではイチゴやラズベリーの果物や、ナスやレタスなどの野菜にも含まれているんです。そして意外なのが、私たちの体の中でも1日に約15gくらいのキシリトールは肝臓で生成されているといいます。

キシリートールの分類の「糖アルコール」はピンとこない方も多いと思いますが、ざっくりと言うと、原料である穀物などの糖に水素を添加して出来る甘味成分といったところです。糖アルコールは砂糖の数倍の甘さがありながら、カロリーが少ないという特徴がありますが、キシリトールは他の糖アルコールと少し異なり、砂糖の半分ほどのカロリーで、甘さについては砂糖と同じ位となります。

果物や野菜のも含まれるキシリトールですが、ガムや飴などの商品に配合されているキシリトールについては、とうもろこしの芯や白樺の木の樹液などが主な原料として使われています。

キシリトールとアレルギー

キシリトールは、前述したように原料に「白樺」が使用されているため、稀に白樺にアレルギー症状が出る方がキシリトールのガムや飴などの嗜好品を食べると、花粉症のようなアレルギー症状が出るという報告もされています。白樺アレルギーは、北海道や東方地方で多いようなので、キシリトールを摂取して不調が出ている場合は、摂取量を控えるかアレルギーテストなどを行うことをおすすめします。

微笑む女性

虫歯の原因とも言われている「糖」の一種でありながら、「歯に良い」といわれているのは一体どういった理由からなのでしょうか?

キシリトールの再石灰化促進作用

歯は、歯の成分が溶け出す脱灰と脱灰した部分の修復をする再石灰化を日々繰り返しているのですが、酸性の食べ物や飲み物が口内にとどまる時間が多くなりすぎると、この脱灰の進行が早く進んでしまうので、歯が透けたり、溶けて小さくなる「酸蝕歯」という状態になってしまうのです。キシリトールを摂取するとこの脱灰の予防と再石灰化の促進をして、歯を強くしてくれるといいますが、それはどういった理由からなのでしょうか?

脱灰予防

再石灰化も重要ですが、まずは歯の成分であるカルシウムやリンが流出してしまう脱灰を防ぐことは最も重要といえます。キシリトールには、唾液の中のカルシウムと結合し、カルシウムが歯から溶けるのを防いでくれる役割があります。

再石灰化促進

口内でカルシウムとキシリトールとが結合したものは、歯の組織に入り込んで歯の再石灰化を促し、硬く強い歯を生成するのを助けてくれる作用があるといわれています。また、歯の表面に付いてしまう「歯垢」ですが、この歯垢にカルシウムを取り入れる作用もあります、「歯垢」と聞くと、不要なものと思いがちですが、口内のアルカリ度が高いとこの歯垢も歯の再石灰化の材料となるのです。

歯以外にもキシリトールは骨の組織の再石灰化を促すということが動物実験でも報告がされているので、骨の強度が気になる方はガムだけでなく、カルシウムと一緒にキシリトールを含む食べ物を摂り入れていくのも効果的ということですね。

歯のイメージ

虫歯予防

キシリトールは糖でありながら虫歯の予防をしてくれるということですが、その事には3つの理由があります。

菌の材料にならない

まず1つ目には、キシリトールは虫歯の材料にならないということが挙げられます。口内には「ミュータンス菌」という細菌が常在していますが、このミュータンス菌の結合体が歯に付着している歯垢となります。

ミュータンス菌は「糖分」から酸を生成して歯の溶解や、歯の軟化を引き起こし虫歯が出来やすい環境を作ってしまうのです。砂糖などの糖分や、同じ糖アルコールも酸を生成する材料となってしまうのですが、キシリトールだけはミュータンス菌の材料にはならないので、ほかの糖分に比べて虫歯が出来にくいと言われています。

歯をコーティングする

2つ目に、キシリトールは歯の表面のエナメル質を守ってくれる作用があるといわれています。虫歯の原因であるミュータンス菌を歯に付着しにくくしてくれ、歯垢そのものを減らすことができるので歯垢の中に隠れているミュータンスの数も減るという訳ですね。

唾液の分泌促進

口内の正常な状態は「アルカリ性」です。唾液には口内のpH値をアルカリ性に保ってくれる性質があるのですが、唾液の分泌がうまくいかないと、口内が酸性に傾き、虫歯や脱灰を促進してしまうことになります。
ガムは「噛む」ことと、甘味で味覚を刺激することで唾液の分泌を促進することができます。唾液にはミュータンス菌に対しての殺菌作用はありませんが、唾液中のカルシウムとキシリトールが合わさって再石灰化を促すので結果的に虫歯になりにくいということになります。

虫歯のイメージ

キシリトールは歯の再石灰化や虫歯予防に良い理由がお分かりいただけたでしょうか?これから市販のガムを購入する時はキシリトールが配合された商品を選びたいですね。

ただ、キシリトールを全面に打ち出している商品であっても、甘味にキシリトールだけを使っているわけではなく、「キシリトール配合」ということで、ガムの甘味は糖アルコールである「マルチトール」や人口甘味料である「アスパルテーム」も使われています。そういった部分も頭の片隅に置いて、キシリトールのガムや飴は、食後や口が乾いていると感じた時など適度に摂り入れるのが良いですね!